乱射じゃない

松ヶ根乱射事件 (http://www.matsugane.jp/)

勝手知ったるテアトル新宿で観賞。
雪深くてゆるい空気が流れる片田舎で発生する複雑な事件。事態は解決することなく複雑な事象は複雑なまま淡々と日常は続く。
なんか、昔のATGの映画を観ているような錯覚に捕らわれるが、ATGの映画程の盛り上がりもカタルシスも無く時間がすぎて、唐突に映画は終わる。何もかも観客に投げっぱなしで放り出して終わらせる演出は山下監督らしい作り。
リンダ リンダ リンダ」で普通の人にもウケる方向に流れたのが、この作品では大きく揺り戻して人間の情けなさと解決の存在しない現実を描いている。
映画に何らかのカタルシスを求めて観ると、解決しない現実を突きつけられて不快になるかもしれないので、要注意(笑)。