重苦しい3月

3月のライオン 後編 (http://www.3lion-movie.com/index.php)

MOVIX亀有にて鑑賞。
で、


3月のライオンって、こんな重苦しい話だったっけか?


という感じ。
一応原作は読んでいるし、話の粗筋的には(ラスト以外は)原作に有るエピソードを綴っているのだけど、どうにもこうにも重苦しくてしんどかった。
これもやっぱり前編の時といっしょで、息抜きになるようなコミカルなパートとコメディ・リリーフ的なキャラクターをバッサリ切ってしまった所為だと思う。
なので、全般的にイジメや、やっかいな近親者の辛い話と将棋という競技の苦しさみたいなので全編埋まっているので、最初から最後までずーっと息が詰まる感じ。
しかも、メッセージとして将棋という競技の楽しさを伝えようとしている台詞が有ったりもするんだけど、将棋に関しても重苦しい話が展開されているので、正直「楽しい」と言われても説得力に欠けていた。
むしろ、ここまで苦しい状況が有るにもかかわらず、それでも将棋が好きと言ってしまう人達に、ちょっとした狂気まで感じてしまった。


全般的には、前編で感じた違和感がより強調されてしまったので、微妙に感じていた「嫌な予感」が当たってしまった感じ。残念。


と、ここまで書いてきて思ったのは、原作のシリアスとコミカルの匙加減が如何に絶妙だったのかということ。やっぱり羽海野チカって凄いんだな。
ただ、これは原作を知っている私の視点からの見方なので、原作を一切知らないという人は、また別の印象を受けるかもしれん。


ともあれ、ちょっと原作を知っている身としてはクエスチョン・マークが着く出来でございました。残念。