笑わないライオン

3月のライオン 前編 (http://www.3lion-movie.com/index.php)

MOVIX亀有にて鑑賞。
例によって原作は…読まないつもりだったのだけど、うっかり某所で既刊分は読んでしまった。 おまけにNHKで放送してたアニメ版も全話観てしまった。(苦笑)
なので、以下は何も知らないで観た人とは根本的に違うかもしれん。
で、


えらくシリアスに振り切ってるけど、ちゃんと「3月のライオン」だった。


という感じ。
とはいえ、まだ前編なので後編でどうなるかは判らんけど。
でもまあ、公式サイトのキャスト一覧を見ても松永七段や藤本棋竜等のコメディ・リリーフ的な人は出なさそうだし*1、前編では、原作で言うところの「コマに書き文字がギッシリ描かれている」ような場面も無かったので、コメディ要素は切り落とす算段なんだろうと思う。
けど、それがちょっと難しいなと思うのは、このお話、要所々々に笑いの要素が無いと結構キツイような気がするんだな。この前編だけだとそれほどでも無いけど、前編終了後の予告を観た限り、アノ話やアノ話は殆ど後編に持ってきちゃってるので、これは話が深刻すぎて観るのが辛くなりそうな気がして恐い。大丈夫だろうか?


と言うような不安は有るものの、将棋を主題にもってきた映画としては結構巧くできていると思う。将棋ファンから見るときっと色々と気になる部分はあるんだろうけど、将棋を一種スポーツとして描くような感じは結構良かったと思う。


あと、問題の(?)キャスト陣は配役も演技も結構ちゃんと原作を意識した感じで良かったと思う。特に佐々木蔵之介の島田八段は絶品。もう原作からし佐々木蔵之介を意識してたんじゃないかと思うくらいハマってて良かった。で、個人的に気になってたというか心配だった有村架純の香子は原作とはちょっと違う感じではあったけど、思ったほど悪く無かった。というか、このお話の中では香子のキャラクターって誰が演じたとしても一番難しいよな、とも思う。
ただ、ちょっと気になるのは「そろそろ神木隆之介の高校生役はキツイ」と思える部分(苦笑)。実年齢的にも有村架純の方が1歳くらい上だったと思うけど、どうもこの二人が一緒にいると有村架純の童顔もあって、姉弟じゃなくて兄妹に見えてしまって困った。あと、神木くんはずっと変なカツラを被ってるようにも見えて、これも困った。(苦笑)


ともあれ、思ったよりもちゃんと「3月のライオン」だったので原作ファンが観ても、それほど強烈な違和感は無いかと思う。逆に原作を知らない人だったらどうなんだろう? と思う部分はあるけど、まあ映画としてそこそこ面白く出来ていると思うので、とりあえずオススメ。

*1:松永七段は絶対でんでんが演じるべきだと思ってました。(笑)