帰ってきたドライブ感

ちはやふる −結び− (http://chihayafuru-movie.com/news/)

MOVIX亀有にて鑑賞。
で、


良い意味で一作目の良さが戻ってきた感じ。


正直なところ序盤は前作「下の句」の時のウェットな感じの話から始まっていたので、ちょっと嫌な予感がしていたのだけど、それは杞憂に終わって、競技かるた部の新人や名人周防のキャラクターの面白さや、第一作「上の句」の時を彷彿とさせる競技の描写もあって結果面白く観れた。
にしても、よく考えられている印象。というか、下の句の悪かった部分をちゃんと把握して上の句の時のドライブ感を復活させたのは結構見事だと思った。
ただ、松岡茉優演じるクイーン若宮の出番が少なくてぶっちゃけコメディ・リリーフ的な扱いに終始したのはちょっと残念。もうちょっと活躍するところが観たかった。まあ、団体戦を観戦している時に下の句でも特徴的だった「表情の変化で全てを語る」部分があったので、まあ良しとするか…な?(苦笑)
で、これは上の句同様に「勝つロジック」が結構ちゃんと考えられているのも好感が持てる。これは序盤の名人戦についてもそうで、劇中序盤は良くわからないけど、ちゃんと後でロジックが判るようになっているのも面白かった。
ただ、全般的に「特定のある能力」に依存しすぎてはいないか? とは思うが。(苦笑)


どうも出演者の年齢を考慮して今作を最終作とする為に主人公達が三年生の時の大会をメインに持ってきているのだけど、その影響で「二年時の大会はどうだったのか?」とか「新入部員が一人も加わっていなかったのは無理がないか?」とか色々気にならんこともない。というか、もうちょっと早く企画を動かせれば二年生の時の話もちゃんと描けたんじゃないか? とも思う。
それと、ちょっと関連するけど前作までのあらすじを完全にカットしているのも気になった。観た人の中には「前作を知らなくても大丈夫」という人が居たけど、まあ嘘だよな。(苦笑) 三年生になった部員の個性とか競技かるたのルールとか國村隼演じる原田は何者なのか? とか全然判らんよな。


ともあれ、前作までちゃんと観てきた人には面白く観れる良質の青春(?)映画だと思う。オススメ。