大忙しの5日間

超高速!参勤交代 (http://www.cho-sankin.jp/)

ユナイテッドシネマ豊洲にて鑑賞。
で、


うーむ、面白くない訳じゃないけれど…。


という感じ。
タイトルから判るように、すでにリアルな歴史ドラマ、ではない。かと言って、荒唐無稽な時代劇、かと思うと、それほどでもなかった。個人的には荒唐無稽な馬鹿映画を期待していったのだけど、正直なところ期待ほどの馬鹿映画でもなかった。確かに細部のリアリティ・ラインは低いのだけど、トータルとして観ると想像よりは割とリアル寄りだった。(どこまで荒唐無稽なモノを期待してたのかはともかく)
しかし、主演の藩主役であるところの佐々木蔵之介の大熱演はちょっと面白かった。この人はシリアスな演技もコミカルな演技もどっちもいけるので、その特徴を遺憾なく発揮した役だった印象。
対して、これは役者さん個人の問題ではないのだけど、深田恭子演じる飯盛女のお咲の存在がちょっと付け足しっぽくなってる感は否めなかった。まあ、徹底して男達だけの話になっちゃうので、それを気にしたのかも知れないけど。
しかし、観終わってから冷静に考えると、磐城から江戸までのルートの前半をはしょりすぎて牛久辺りまで話があまり動かなかったな。と言うか、貧乏藩が参勤を安くあげるためのロジック部分は序盤でもうちょっと丁寧に描いても良かったかも。もっと言うと、藩主として城下の民に慕われている描写があるから、藩の領地内から人数分の馬を安く調達できればもっと余裕だったんじゃないかしらん? という無粋な思い付きも浮かんでしまった。(苦笑)
それと、ラスト付近のとある人物の啖呵は物語の主題にも関連する重要なセリフなのだと思うけど、その場面でその人に言っちゃうと、ただのイチャモンに見えちゃうなぁ、とか思った。どうしてもそのセリフを入れたかったんだろうけど、それだとしたら、それなりの場面をちゃんと用意してやらんとなぁ。という感じ。


ともあれ、タイトル通り「アイデア一発モノ」という感じの映画ではあるけど、佐々木蔵之介の熱演を観てみたい人にはわりとオススメ。