ふたたび…

七瀬ふたたび (http://www.7se-themovie.jp/)

シネリーブル池袋にて鑑賞。
例によって原作は読んでいない。(ええ!?)*1
ちょっと嫌な予感もしたけど、それなりに面白かった。
最初に中川翔子が監督したプロローグが付いていたのだけど、これが七瀬の中のある部分をちゃんと解説するようになっていて、本編の説明不足を補完するようになってる。これは本編に含めていいんじゃないかと言う出来。良い。
で、本編。
まず、芦名星の七瀬が思いの外良かった。今まで、「ちょっと嫌みの有る美女」という感じの役が多かったと思うけど、この作品では上品さと強さとを秘めた「七瀬」にちゃんと成っていて、凄く良い感じ。
で、ストーリーでは、「どうなるどうなる?」という感じで物語を引っ張っていく前半は凄く良かったのだけど、終盤に入ると場面の動きが少なくなってちと退屈な感じになっているのは否めない。ついでに幾つかこれはどうかと思う演出が無いではない。
ただ、個人的にはラストがかなり気に入った。
ちょっと反則気味で、恐らく2度は使えない手法だとは思うけど、この物語はこうやって終らせる(?)しか無いんじゃないかな?
なので、前述のちょっと難があった部分も、このラストが有ったので、それほど悪い印象として残らなくて良かった。
それに、このラストだと原作の前編である「家族八景」が無くても、ちゃんと「七瀬ふたたび」になるんだな。(謎)


てなわけで、原作に思い入れのある人、または他の映像化作品に思い入れのある人にとってどうかわ判らないけど、私は面白く観ることが出来ました。オススメ。

*1:いや筒井作品って毒が強い感じがして苦手なのだ。