普通少女の喫茶店黙示録

純喫茶磯辺 (http://www.isobe-movie.com/)

勝手知ったるテアトル新宿で鑑賞。
ストーリー云々は公式サイトを観てもらう事にして…。
いや〜、ぬるい(笑)。
タイトルクレジットでは主演は宮迫博之氏と仲里依紗さんの二人になってるけど、実質的な主演は仲里依紗さんでしょ、これは。
この監督はとにかく少女を可愛く撮るのね。で、その可愛さというのはモデルやタレントの可愛さじゃなくて、普通の女の子の普通の可愛さだったりする。ストーリーと直接関係無いカットの演出の自然な感じがたまらなく普通の少女感を醸し出してる。でなきゃ、主演の少女が足の爪を切って臭いを嗅ぐシーンなんて撮れないし撮らない(笑)。
で、その仲里依紗さん演じる「娘」の周りの「父」や「母」や「客」や「バイト」等の大人達は、そろいもそろって駄目々々な感じの人ばかりなのが楽しい。いや実際にいたら、それなりに困るけどな。
その大人達の駄目さ加減が、さらに仲里依紗さんの普通っぽさを引き立ててる。良い。
「父」や大人達の思いを「娘」に伝える濱田マリさん演じる「母」の言葉も良い。そうなんだよ、大人も一緒なんだよ(謎)。


いろいろ書くとネタバレになりそうだけど、麻生久美子さん扮する「バイト」のモッコが「娘」と対決した直後のアノ告白は「娘」の気持ちを考えて言ったデタラメだったんだろうか? でないと、翌日の「客」の態度が不可解。…とラスト付近まで思ってたんだけど、ラストで「バイト」の話を聴くと、嘘じゃなかったようにも見える。どっちだ?


そうそう、何故かいつもカウンターにいる「喋らない謎の客」のミッキー・カーチスさんは良い位置にいるよな。
私もあんな喫茶店があるなら、あの位置でずーっと店員の会話を聴いていたいもの(笑)。


駄目な大人と普通少女のゆるい映画を観たい人にはオススメ。