わたしが一番きれいだったとき

この国の空 (http://kuni-sora.com)

テアトル新宿にて鑑賞
で、


割とホームドラマでメロドラマ?


と言う感じがする。
前評判から単純な反戦映画だと思って観ると、ちょっと違う。というか、思いの外反戦色は薄い。でもって、所謂「戦争の悲惨さ」みたいなものも控えめなので、一部から不評を買っているらしい。
けど、日本全国が焦土になった訳じゃない、という事を思い出させてくれた感がある。まあ、そりゃそうだ。日本全国が焦土になってたら戦後の復興だって無かったわな。
と言う感じなので、戦争の話は話の背景といった感じで本当の主題はほんの短い期間で少女が女に成る話と言った感じ。


と思うと、公式ページとかの宣伝文句はちょっと違うかもね。と言う気がする。まあ、上映時期が時期だから、そっち方面(?)の需要を考えたんだろうけど。


と言う余談は置いといて、まあ主演の二階堂ふみが良い。こう言ってしまうと怒られるだろうけど、この「美人すぎずブスすぎず、かといって全く目立たない訳でもない」感じが良い。
それと、母親役の工藤夕貴とその妹役の富田靖子の会話だったり喧嘩だったりの掛け合いも凄く良い*1。それぞれ、主人公の母と伯母なのだけど、ちょっとした事で、まだ女性として現役という空気を醸し出す感じも良かった。さらに余談だけど、物語で語られていない部分で長谷川博己演じる隣の旦那がこの二人のどちらかと「関係」が有ってもおかしくない、とまで思った。(苦笑) *2
で、その隣の旦那も普段は落ち着いた紳士として振舞っていても、ある瞬間に年下の、それもまだ少女と言ってもおかしくない年齢の女性を前に、本音を吐き出して乱れる瞬間の描写が面白かった。


ともあれ、終戦間際に普通に生活(しようと)する、男女の物語として面白かった。割とオススメ。

*1:この二人だと、どこの80年代だよ!と言う感じもするが。(苦笑)

*2:と言うか、焼け出された伯母の方は、そのくらいしそうだよな。