オタな人達

裏モノ日記 2008年 06月 17日(火曜日) (http://www.tobunken.com/diary/diary20080617115211.html)

一般にはこの事件がオタクの評価を著しく下げ、後に今回の
秋葉原殺傷事件にまで続くオタクバッシングの元凶となった、
と言われているが、私は逆に、(司馬遼太郎が、池田屋事件
維新のむしろ必要絶対条件だった、という見方をしているのと同様に)、
この事件があったからこそ、オタクが真剣に“社会と自分の趣味の接点”
ということを考え出し、その後のオタク文化の隆盛が到来したと考える。

いろいろと敵の多い唐沢氏(苦笑)ではあるが、この視点はかなり正しいと思う。
確かに、当時アンダーグラウンドだったオタクやサブカルチャーの世界から表側に出てくる人が多くなる契機にはなっている。
そして今ではアニメ、マンガに限らずメディアで活躍している人の多くはオタク的要素が強くなっている。さらにメディアを観る側もまた同じようにオタク的要素が強くなっていると感じる。
でなければ「熱中時間」や「未来創造堂」や「タモリ倶楽部」のような番組で「普通の人が理解し辛い趣味・嗜好」を持った人の事が普通に放送されるという事は無い筈だ(苦笑)。


ただ今のオタクを見て一つだけ気になるのは、あまりにも自己の欲望に肯定的過ぎないか? という事。
幼いころから私の周囲には江戸っ子的なやせ我慢を是とする人が多かった*1からそう思ってしまうのかもしれないけど、あまりにも肯定的すぎるとは思う。
児童ポルノ所持禁止の法案でアニメや漫画を対象にするかの問題の時に「表現の自由」と「被害者の不在」について考える必要が有る、というのは判らないではないけれども、一部の人に対して「そこまで声高に自分の性癖を公言すんのもどうなんだ?」と思ったことも事実だ(苦笑)。

*1:実際、東京出身者が極めて多い