岩井俊二映画

ヴァンパイア (http://vampire-web.com/)

シネマライズにて鑑賞。
で、


相変わらずの岩井俊二メソッド、岩井俊二スタイル。(苦笑)


ストーリーは題名から連想される吸血鬼モノかと思いきや、序盤の10分程観れば所謂「自殺サイト殺人事件」をモチーフにしたモノだと判る。
けど、そこはそれ岩井俊二なので殺人もスタイリッシュかつ耽美に描く。個人的にはこの手の「凄惨な事件を美しく描く」という部分に嫌な感じを受けないでは無いのだけど、そこは監督の作家性でもあるので、それを否定しちゃおしまいだわな。*1
で、いつもの奇を衒ったカメラワークも健在。


と言うか監督、今回は1人6役だとかで、完全に「岩井俊二の趣味の映画」といった趣。映像も音楽もキャストも完全に岩井テイスト。おまけに主人公が岩井俊二本人の分身にしか見えない。うん、自称している通り監督はやっぱり変態なんだな、良い意味で(笑)。


主人公の正体は最後までちょっとぼかされるんだけど、アレはやっぱりアレだという事で良いんじゃないかな? 思わせぶりに輸血なんかしてるけど…。現代を舞台にリアルに吸血鬼譚を描こうとすると、こうするしか無いのかもなあぁ。という感じ。(謎)


ともあれ、これは完全に「岩井俊二映画」なので、岩井監督のファンの人であれば当然オススメ。

で、

シネマライズ (http://www.cinemarise.com/theater/)

久々のシネマライズはだいぶ寂しくなってた。以前はライズXも入れるとスクリーンが3つ有ったんだけど、今は1つだけ。さらに、その1つも二階席は閉鎖されてた。
知ってる人は知ってると思うけど、シネマライズのスクリーンは中央に向けて湾曲してるので、真正面から観ないと映像が歪んで見えるんだよね。ところが、その真正面が二階席中央辺りになるので、そこが閉鎖されていると漏れなく全席で歪んだ映像を観る羽目になっちゃう。うーん、これはなんとかならないかなぁ。*2
にしても、初回上映とは言え休日の昼間に客が15人くらいしか入っていなかったから、もうそれどころじゃないのかも知れないけどね…。

*1:「FRIED DRAGON FISH」も「PiCNiC」も「スワロウテイル」もアレな話を美しく描き過ぎだしね。

*2:二階席が使えた時はいつも二階席を予約してた。