食べるということ

リトル・フォレスト 夏・秋 (http://littleforest-movie.jp/)

渋谷HUMAXシネマにて鑑賞。
で、


食べるという事はこういうこと。


という感じ。
夏編、秋編の全編を通して、ほぼ橋本愛扮する「いち子」が作って食べる事が延々と続く。なので、当然の如く昨今の「食堂ファンタジー系」の映画に分類されそうなのだけど、この映画、ちょっと違う印象。
つまり、作る部分にちゃんと農作物をどう育てて、どう収穫し、どう料理し、どう食べるかがちゃんと一本の筋として描かれているからだと思う。当然の様に主演の橋本愛が全部ちゃんと自分で出来る事をちゃんと自分でやっている感が強くて好感が持てる。
で、テレビの某DASH村では語られなかったアイガモの「その後」についてもちゃんと描いている。それもちゃんと橋本愛が自分の手で事を行っていて、ここも好感が持てる。
ひたすら食べてるだけでストーリーが無い、という批判もあるみたいだけど、人の日常というのは働いて作ったり獲ったり殺したり料理したり食べたりの方が本当の日常であって、恋愛だったり人間関係だったりの方ではないというのがリアルな話だと思う。個人的にはこういうリアルな話はかなり好み。
といっても、ちゃんと自分が料理を作る事によって「不在の母」と対峙している部分は結構ちゃんとドラマになっている。


一つだけ難を言えば、橋本愛が美人すぎ。(笑)
いや、こういう田舎暮らしで農業をして暮らしてれば、もうちょっとバリバリに日に焼けてたり手が荒れてたりしても良いとは思う。(苦笑)
個人的に橋本愛という女優さんも「顔立ちが整い過ぎて損をしている」タイプの女優さんだと思ってるんだけど、ここでもちょっとだけ損をしている感じ。うむむ。
とは言え、ちゃんと自分でやってる感はかなり強めなので、全体的には割と良い感じ。


ともあれ、あと後半2編が残っているのだけど、そちらをちゃんと楽しむためにも観ておいて損は無いとは思う。割とオススメ。