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シネ・リーブル池袋にて鑑賞。
で、
これはあれだ、斎藤工こと齊藤工監督版の「お葬式」だ。
という感じ。
前半こそ、借金を残して失踪した父親が見つかった時は余命宣告されて…という、どこかで聞いたような話なのだけど、後半の葬式の部分になると、かなり「お葬式」だ。ぶっちゃけ前半と後半で別の映画みたいな感じですらある。
導入部の「松田違い」からして、とてもありそう、というか私自身が同じ事を経験しそうなアレでちょっと笑ってしまった。さらに後半になると、もうずっとクスクス笑いが止まらない。佐藤二朗の反則的なというか多分反則の演技を筆頭に葬儀の出席者の面々の演技がどれもこれも面白くて可笑しい。でもって、それを受ける親族席の高橋一生、斎藤工、松岡茉優の三人の表情やリアクションがまた可笑しい。あるカットでは松岡茉優が吹き出しそうになってて*1、こっちも笑ってしまった。
そこまで笑わせておきながら、最後はちゃんと前半で語られる過去のエピソードがちゃんと生きてきたり、導入部のアレもちゃんと生きてきているのが判って、ちょっと関心してしまった。
で、この映画、前後半通じて監督の好みなのか、カットカットでかなり綺麗な「絵」をつくる感じで人の距離感とか感情をセリフではなく絵作りで表現する感じで、そういう面でもとても好感が持てる。
ともあれ、ぶっちゃけ全くメディアで宣伝してないし、シネ・リーブル池袋では上映期間中にもかかわらずポスター1枚貼ってない(!)*2という冷遇ぶりだったけど、これは結構な拾い物の傑作だと思う。超オススメ。