TETSUO PROJECT

鉄男 THE BULLET MAN (http://www.tetsuo-project.jp/)

シネマライズにて鑑賞。
観に行く予定にはしてなかったけど、雨で自転車散歩がお流れになったので、渋谷まで出かけて観る事に。
で、
いやー鉄男だ。良くも悪くも鉄男。良くも悪くも塚本晋也ワールド。
例によってストーリー的なモノは有るのだけど、基本そんなのは要らない。なぜなら鉄男だから(笑)。
さらに例によって彩度を極端に抑えて陰影を強調した映像。正に鉄男。
で、「鉄男」と「鉄男II BODY HAMMER」で主演だった田口トモロヲに変わって、エリック・ボシックという外国人さんが主演だけど、俳優としての経験が浅いじゃないかと思うような微妙な演技。けど中盤以降はずっと「鉄男」状態で暴れたりするだけなので誰も気にしない(笑)。
難を言えば、前2作に比べると、主人公が鉄男化した後の暴れ方がちょっとおとなしくて、盛大に破壊しまくるという描写は少ない。終ってから考えると「大して壊してないんじゃね?」という感じ。まあ、今作のテーマが「(破壊衝動に繋がる)怒りを抑える事が出来るか?」という辺りにありそうなのだけど、そんな事お構いなしにやってくれた方が良かった。鉄男なんだから。
逆に、破壊が少ない分だけ、轟音、爆音が凄い。ノイズ・ミュージックに耐性が無い人はたぶん途中で逃げ出すレベル。
鉄男シリーズ全てで観ると、やっぱり第1作が一番凄くて良かった感じはしないでもない。2作目は妙にストーリーを語ろうとして勢いが無くなってたし、今作は前述のテーマを打ち出した為にやっぱり勢いが失われた感じはする。

ともあれ、前2作を観ている人であれば、それと比較する意味で観ておいても良いかも。(ただし轟音が苦手な人は除く)