井口奈己映画

人のセックスを笑うな (http://www.hitoseku.com/)

シネセゾン渋谷で鑑賞。
朝一の回だったら予約無しの全席自由席だという事なので、上映40分前に劇場に行ったにも関わらず、既にエレベーターホールいっぱいに行列。うげげ。
この劇場でこんなに込んでるのは久しぶりだなぁと思いつつ入場するとほどなく満席に。すげぇ。


で、内容的には…ストーリーは公式サイトを観てもらうとして…。
前作の「犬猫」の時には殆ど無名だった井口監督だったんだが、今度はやたらテレビで宣伝してたり上映劇場が多くなったりしたので、作品もメジャー化してしまったのかと思ったら、さにあらず。
相変わらず、正面と真横、真後ろからの「90度カット」の多い井口演出。それにちょっと冗長とも思えるような長回しも健在。長回しはフランス映画みたいだ。
さらに今回は、オフショットと見紛うかのような自然な会話シーンが多用されていたりと、前作以上に井口奈己カラーが前面に出ていて嬉しい。
ただ、ちょっと退屈とも思えるシーンの多い映画が苦手な人や「ちょっとオシャレな恋愛映画」を期待して観に来た人には2時間超の上映時間は辛いかも知れない。
そうそう、「犬猫」の主演だった藤田陽子さんがチョイ役で出てたり、人が土手を走ってるところ(今回は自転車だけど)をカメラが追い越してから今度は逆にカメラが追い越されるシーンがあったりと、前作を観た人がニヤリとするようなシーンも有ったりして楽しい。


前作の「犬猫」が好きな人と、フランス映画みたいな「心地よい退屈」が好きな人にはオススメ。