信じる事と信じられない事

怒り (http://www.ikari-movie.com/)

ユナイテッドシネマ豊洲にて鑑賞。
で、


まあ、巧い。


巧い、と言うかちょっとズルイ。(笑)
一つの殺人事件に対して、東京、千葉、沖縄の3箇所に現れた素性不明の3人の青年。でもって、犯人の顔写真は見ようによっては3人全員に、似ている。
まあ、ありえなくは無いけど、この設定でちょっと「やった!」感が有る。
でもって、3人の周囲ではシンクロするように同じようなエピソードがあり、それが同期しているかのように編集されている。まあ、巧い。
けど、結局のところ犯人は一人なので、それ以外の二人分のエピソードって、全くもって殺人事件の本筋と絡まないんだよね。(苦笑)
なので、ぱっと見ミステリー風味なのだけどこの映画の本来のテーマはそこじゃなくて「人を信じる事」と「人を信じられない事」なのね。
ネタバレを避けつつそうっと言うと、事件の本筋に関わらない2人も、ちゃんと犯人か疑われたりする。そこには信じている人と信じられない人が居たりなんだり…。と、まあそういったドラマが展開されたりする。
これが、コメディやホームドラマだったら


「なーんだ、犯人じゃなかったのか。(笑)」


で終わる話なんだけど、そこはそれ「じゃない方」の二人にもそれなりの素性不明の(それなりに重い)理由なんかがあったりする。巧い。


けど、観終わって時間が経ってから考えると、ちょっと御都合主義っぽいよな。という感じはしないでもない。
だいたい、犯人の写真が3人全員に似すぎだし。(笑)


けど、本来のテーマが興味深いのと、とにかく芸達者な出演者が揃ってて、結構見応えはあった。


というわけで、個人的には割とオススメ。