未来を選べ

天使の分け前 (http://tenshi-wakemae.jp)

銀座テアトルシネマにて鑑賞。
ストーリーやら何やらは公式サイトで確認してもらう事にして…
で、


いや、流石に面白い。


話そのものは違うんだけど、以前観た映画を思い出す。いや、多分意識してはいるんだろうなぁ、舞台も同じスコットランドだし。
と、もったいつけてもアレだな(苦笑)。
その作品は「トレインスポッティング」。
似てる。
どうしようもない不良少年(青年かな?)がクソみたいな生活から抜け出す為に足掻いたり、諦め気味になってみたり、そして…。
うん、このプロットだけならほぼ同じだ(笑)。
ただ、違うのはケン・ローチダニー・ボイル程にはスタイリッシュに撮っていない。トレインスポッティングは一種のファンタジーだからか。
この映画もファンタジーっぽい要素は有るには有るけど、それは抑え目。なので、この映画では主人公がクソのような生活から抜け出す為のツールが必要になって、それが(スコッチの利き酒を行う為の)鋭敏な嗅覚。という感じ。
ファンタジー要素を控えめだけど、この道具立てによって割と痛快に終わって、後味は凄く良い。これがこの映画の良さになってる感じ。
しかしまあ、なんだね、この主人公、序盤こそ感情が安定していないのだけど、それ以降は非常に理知的で全然不良っぽく見えないのは難点と言えば難点。けど、元々そういう生活をするべき人では無かったという役柄だとすると、それはそれで間違っていないという感じもする。(なんだそれ?)
また、主人公の仲間にどうしようもなくものを知らない人が出てくるのだけど、それがまた理知的な主人公と良い対比になってる。しかし、そのものを知らない彼が肝心な場面で誰も気づかなかった肝心な事をサラッと指摘したりして、ちょっと面白い。


いかん。もっと色々書きたいのだけど、もれなくネタバレになってしまうので自重。自分で読み返しても歯切れ悪過ぎだな。(苦笑)


ともあれ、色々有りつつも後味も良く終わる傑作なので観て損はないと思う。オススメ。