思ったこと

ネットの情報はたしかに玉石混淆な訳ですが、

必ずしも玉の方が偉くて石には意味が無いということでもなくて、むしろ石だからこそ破壊力がある場合もあったりします。
インテリな人は真実にこそ意味があり、真実こそ社会に与える影響が大きいと思っているけど、実際のところは真実よりも嘘の方がインパクトは大きくて破壊力がある事が往々にしてある。
あるあるとか不二家みたいな最近の例だけでなく、過去に何度も起こっている銀行の取り付け騒ぎや、関東大震災時のデマによって朝鮮人の虐殺が起きたりしている例を見れば、それほど最近の話でもない。


その銀行の取り付け騒ぎなんかでも、金融恐慌時の渡辺銀行の取り付け騒ぎの時には、お金を引き出そうとした人の中には噂がデマであるという事を知っている人も多かったそうで。何故デマだと知っているのにお金を引き出そうとしたかという理由は「たとえデマでも、これだけの人がお金を引き出したら、それだけで銀行は潰れる*1」という事だったらしいですから。
こうなると「それはデマですから落ち着いて」と言っても無駄ですな。デマだって事は知っているんですから。


株価の話だと、株屋的な思考だったら情報が真実かデマかというのは考慮の範囲外だったりするんですね。株屋は噂が真実かデマか、石か玉かはどうでもよくて「それが株価にどう影響するか」しか考えて無いですから。
頭の良い人が「噂がデマだと知っている俺様は勝ち組」と思ってもそれは自己満足でしかなくて、実際にはデマだという事を踏まえたうえで株価の変動を予測できた人には勝てないですから。


そんな人が「ホントはそれって石だよ」って言わたら、こう答えるでしょう
「こいつが石だなんて、そんな事は知っている。でもこの石で世界が動く以上、それを無視するわけにはいかないんだ」

*1:まあ、真理ではある…。