帰ってきた悪ガキ

T2 トレインスポッティング (http://www.t2trainspotting.jp/)

MOVIX亀有にて鑑賞。
で、


ちゃんとトレインスポッティングで面白かった。


けど、前作を観てない人にはどうなんだろ? とも思った。
まあ、なんというか、全般的に前作ファンへの接待が凄い。前作と全く同じアングルのカットを使ったり、前作のシーンそのものをカットバックで挿入したり、登場人物達が街角で20年前の自分達の幻影を見つけたり、前作同様にシリアスな場面でもフィクショナルななカットがあったり、とまあ前作のファンが見た瞬間にニヤリとするような場面がてんこ盛りだった。
けど、それって前作を観てない人には「なんのこっちゃ?」なのかもしれん。
なので、前作を観ていない人は、DVDでネット配信でも良いけど前作を観ておくのが良いと思う。


でもって、内容はまあダメガキや悪ガキはオッさんになっても変わらないよね。と言う感じ。けど、今作の新ヒロイン(なのか?)のブルガリア出身(と言っていた)ベロニカのキャラウターがキュートかつ知的で良かった。で、その知的ってのも馬鹿なオッさんに合わせて一緒に馬鹿っぽく振舞っているけどその実は結構ちゃんと考えていたりするようなキャラクターになってて面白かった。ベロニカ役のアンジェラ・ネディヤルコヴァと言う人はオーディションで選ばれた人で他の出演作が見当たらないんだけど、この人ちょっと良いぞ。


で、前作ではさほど掘り下げて描かれてなかった記憶があるんだけど、レントンとシック・ボーイ(今回の偽名?はサイモン)は反発する描写が多いけど似た者同士な部分が多めに描かれていた。前作のトニーの死を引きずってるレントンと「修道院」で死んだ赤ん坊(恐らくシック・ボーイの子)の事を引きずってるシック・ボーイ。とっさに出まかせの口車でベグビーを諌めるシック・ボーイと口八丁で金を集めたり窮地を脱したりするレントン。ベグビーやスパッドと違って本当は地頭は良いという感じは面白かった。
そのベグビーは、えーと、まあロバート・カーライル太ったよな(笑)。という部分はともかく、直情的で凶暴で、やっぱりこういう人が側にいたら絶対に嫌だよなぁ(苦笑)。そして、今回凄く重要な役割を演じるスパッドは、20年たってもやっぱりボロボロのジャンキーなのだけど、まあ正直で良い奴になってた。この映画の世界では出てくる人は嘘つきばかりだけど、スパッドだけは常に正直で本当の事を言ってた(嘘をつく知恵が無いという事なのかもしれんが)。その正直さがラストに…(以下略)。
そうそう、前作で凄い美少女だったダイアンは意外な(でもない?)役で出ていた。一時ケリー・マクドナルドが「太ったおばさん」風になってたので心配だったけど、ちゃんと品の良い「元美少女の美女」になってて、ホッとしました(笑)。


ともあれ、前作を観た人は必見の映画であるし、前作を観てない人は前作を観てから観に行け!という映画。オススメ。