微笑みは勝敗の向こう側

ちはやふる −下の句− (http://chihayafuru-movie.com/)

T・ジョイPRINCE品川にて鑑賞。
で、


一瞬ヤバイかと思ったけど、結果的には面白かった。


序盤に物語が停滞してる部分は、正直「これは失敗かも」と思ったのだけど、松岡茉優扮するクイーンが登場してくる辺りから物語がグイグイ動き出して、上の句の時の良い感じに戻って来て、ちょっと安心した。
というか、松岡茉優が凄く良かった。基本かなりクールな役なので、ともすると無感情で無表情になりがちだと思うんだけど、まあ表情の変化で台詞なしで感情を「語る」部分がとても巧かった。特に、千早と対戦する時に、まずタオルに気付いた時の表情、そこから直後にその意味を理解した時の表情への変化が素晴らしくて、ニヤニヤ笑いつつもちょっと感動してしまった。この子、凄い。
ぶっちゃけ、この話は最終的にはクイーンが全部持っていってしまった感すら有る。(苦笑)
ストーリーとしてそれで良いのか、という感も無いでは無いのだけど、このお話では主人公の千早は自身が物語の中心として動いていくというより、千早が存在によって周囲が動きだす物語なので、それはそれで良いのだと思う。てか、結果的に面白いので、こっちで良い。(笑)


で、上の句同様に競技かるたのシーンはドライブ感が有って結構アガる。千早とクイーンの試合ばかりずっと見ていたい気分になってくる。


けど、その割には、このお話は試合の勝敗をあまり重視した演出になっていない。勝ちか負けかは結果的にそうなっただけであって、物語の主題はそっちではないという明確なメッセージを感じて、ちょっと好感が持てる。
では、本当はどんな主題か…は、まあ観て判断するべきだな。(苦笑)


ともあれ、上の句を観た人は必見だし、上の句を観てない人はまだ上映している間に上の句と下の句を続けて観ると良いと思います。オススメ。


あ、そうそう、続編の製作が決まったそうだけど、おそらく下の句製作時は続編を想定していなかった(と思われる)ので、映画としてちゃんと完結してます。なので「でも、まだ続きがあるんでしょ」という心配は要らないと思われます。(苦笑)