マジカル・ガール (http://bitters.co.jp/magicalgirl/)
ヒューマントラストシネマ有楽町にて鑑賞。
で、
おおお、これは救いが無い。
と言う感じ。
前半こそ難病の魔法少女ワナビー少女と失業オヤジのドラマ、の様に始まるが、父親がちょっとアレな女性と出会う辺りから話は横滑りを始めて、最終的には全然違う救いの無い映画になって終わる。嗚呼。
ただ、予告編等から想像される「救いの無さ」とは全く違う。てか、感動の物語を期待すると、完全に裏切られる。
いやいや、スペインの映画って数本しか観てないんだけど、その全部にこういうイヤな感じの「救いの無さ」を内包している気がする。こういうのがウケる国民性なのかな?
しかし、劇中に登場する魔法少女ユキコのキャラクターと主題歌や名前はかなり80年代感が溢れる感じ*1。監督は日本通らしいので、これは狙ってやった事なんだろうね。
それと、劇中で細かい説明って殆ど無いんだけど、まあちゃんと話が判る。と言うか、判りすぎる。判りすぎて、ちょっと悲劇が読めるんだけど、読めるのに避けられないという感じが劇中と客席でシンクロするみたいな妙な感覚は有る。この感覚はちょっと面白かった。
何を言うと、前述の話が横滑りを始めるまでは、ちょっと退屈なのが残念。いや、本当に序盤は「ちょっと寝ちゃっていい?」と言いたくなる感じが有った。尤も途中から目が離せなくなって眠くなるどころじゃなくなるんだけど。
あ、そうそう、タイトルの「マジカル・ガール」が予告編や公式サイトから感じられるのと、ちょっと違う意味だったのもちょっと面白かった。ああ、なるほど「マジカル・ガール」なんだな。と言う感じ。(謎)
ともあれ、救いの無い感じの映画が嫌いで無ければ、かなりオススメ。