その街で一年

海街diary (http://umimachi.gaga.ne.jp)

ユナイテッドシネマ豊洲にて鑑賞。
で、


良い映画


まあ、ベタだけど、そんな感じ。
まず、この4姉妹の生活をずーっと観ていたい気分になる。
というか、三女になりたい(笑)。いや、夏帆さんになりたいわけじゃなくて、あんな風にのほほんと生きたい。


と言う妄想とは別に、映画の作りとしても、とても丁寧で巧い感じ。
穏やかな日々を描いた日常系の映画なのに、常にどことなく不穏な雰囲気が微かに漂っている。これ、死の匂いだ。
若い女性4人の話なのに、ちょっと異質な感じもする。けど、生活って結局生まれて生きて死んでいく事だよね。という感じにもとれる。
それと、人と人の関係も割と多面的で、同じ人でも立場が違うと良い人だったり悪い人だったり、言ったら失礼かと思ってたら、相手はむしろ言って欲しかったとか、まあ、人の関係って一筋縄にいかないよね。と言う感じ。
てか、全編にわたって「そりゃそうだよね」と当たり前の事に気付かせる感じ。


あと、一般的(?)な日本映画では、ちょっと盛り上げるというか、ぶっちゃけ泣かせにかかるシーンをバッサリと潔くカットする辺りは、すごく好み。
それと同様に、不在の人の印象が強い。姉妹の父、お婆ちゃん、すずの母、そして謎の看護師アライ。てか、アライって何者だ?(笑) これらの人が不在にも関わらず、物語を深くしている印象。というか、そこに居ない人によって居る人の背景の深みが分かって、凄く良い。


という様なわけなので、もうそろそろ上映が終了されそうだけど、とりあえず観ておいて損はない映画だと思う。オススメ。