スパイ・アクション?

ジョーカー・ゲーム (http://www.jokergame-movie.com/index.html)

ユナイテッドシネマ豊洲にて鑑賞。
で、


まあ、やらんとする事は判らんでは無い、けど…。


と言う感じ。
まあ、70年代くらいの往年の荒唐無稽なスパイ・アクションを日本人で成立させよう、というのは良く判るし、一部成功して居るとは思うけど、いかんせん、やっぱりちょっと古くさい感じがする。


いや、古くさいと言うよりか、主人公側以外のキャラクターの描き方が余りにもステレオタイプ、いやそれも悪いステレオタイプで「この人は悪役です」とか「この人はスケベな下衆野郎です」って書かれたカキワリみたいに見えちゃう。特にイギリス情報部?の面々は、とにかく酷い。今どきこの悪役面で悪役笑いの悪役演技は無いだろう。(苦笑)
70年代の007シリーズだって、(今ほどちゃんとはしてないけど)もうちょっと悪役の描き方はまともだったろうと思う。うーむ。


で、主人公側の最初のミッションの辺りは、一応ちゃんとスパイっぽくやっててまあ面白くは見れたんだけど、後半に入ると主役の嘉藤のキャラと言うか能力が変わってない? 序盤の訓練の所で抜群の記憶力、洞察力を披露していたのに、終盤で屋内の見取り図を剥がしてそれを見ながら歩くなんて描写はちと不自然。そこは覚えられる筈だろうと。


それと、この映画に限らないしご本人の責任では無いと思うのだけど、どうも今の日本映画界に「深田恭子問題」ってのが有るような気がする。いや、演技が下手だとかそういう事じゃなくて、深田恭子が出てくると、残念な事に深田恭子にしか見えない。ある意味、昔の映画スター的で有るとは言えるのかも知れない。どうもこの深田恭子役の深田恭子として成立して良い役だと綺麗に嵌まると思うんだけど、それにしては色んな映画で色んな役をやり過ぎ、あるいはやらせ過ぎと言う感じがする。今の映画では凄く使い方が難しい役者さんだと思うんだよね。


そうそう、多分結構批判されそうな御都合主義描写は有るんだけど、個人的には「まあ、スパイ・アクションってこういう物ですから」と言う感じで、あまり気になりませんでした。それ気にしちゃったら荒唐無稽なスパイ・アクションなって成立しないもの。


ともあれ、志は非常に良く判るのだけど、個人手的にはちょっとどうなんだ? と言う印象は拭えませんでした。うーん、ちょっとオススメは出来ない感じ。(苦笑)