大泉洋の巧さ

青天の霹靂 (http://www.seiten-movie.com/)

ユナイテッドシネマ豊洲にて鑑賞。
で、


大泉洋は凄いな。


いや、話そのものも割と良くできているし、柴咲コウ劇団ひとりも上手いのだけど、それよりも何よりも大泉洋の凄さが際立ってた。
冒頭に酔いつぶれた客を前にカードマジックで自分の境遇を愚痴るシーンから、ほぼワンカットでちゃんとマジックをやって見せる*1。その手際から何から、完全にマジシャンにしか見えない。そして、またマジックのシーン以外でもシリアスな顔からおどけた顔まで変幻自在と言う感じ。
この人は巷で思われているより凄い役者なんだと思うね。「どうでしょう」の印象が強すぎるから判り辛いのかもしれんけど。


で、物語自体は割と捻りのない「タイムスリップして親に会いに行くお話」という感じ。この手の話でありがちなタイムパラドックス描写や時代ギャップによるギャグも殆ど、無し。おそらく、これは監督が意識して避けたように思える。それによって、主人公と二人の心理描写をより強調した感じ。これは割と巧くいっていて、全体としてシンプルで強い話になってる感じ。
でもって、ラストも比較的後味良く終わる。
娯楽映画としては十分良く出来ている感じ。


あと、風間杜夫が出てくるのは、やっぱり同じ浅草を舞台に近いテーマを扱った「異人たちとの夏」リスペクトなんじゃないかな?


ともあれ、娯楽作品として普通に良くできているので、結構オススメ。大泉洋の巧さを観に行きましょう。

*1:相当数チャレンジした結果ではあるらしいけど。