伊坂幸太郎的なお話

オー!ファーザー (http://wwws.warnerbros.co.jp/oh-father/)

ヒューマントラストシネマ有楽町にて鑑賞。
例によって原作は読んでいない。
けど、


ああ、この原作は面白そう。


と言う感じ。
うん、この映画よりも原作が面白そうだ。(笑)
映画では明示されていないけど、また仙台の話なのかな? 黒澤(?)は出てこないけど。
まあ、映画としては色々と突っ込みどころは有る。というか多い。
岡田将生が高校生に見えるかは、ちょっと怪しい(忽那汐里は割と高校生に見えたけど)。とか、アノ人達の動機がちょっと弱いかも。とか、終始主人公目線なので、父親達側からの描写を(付け足しでもいいから)もうちょっと欲しかった。とか、最近日本映画でやたらと柄本明をやたら見る。とか、ぶっちゃけ「アヒルと鴨のコインロッカー」や「フィッシュストーリー」や「ゴールデンスランバー」の中村義洋監督が撮った方が…。とか、とか、とか…。


けど、やっぱり原作の伊坂幸太郎が作る「お話」が好きなのだな。


まず、四人の父親のキャラが立っていて、とても良かった。四人とも全く性格が違うので、母親の好みに一貫性が無い感じがしたけど、中盤でこの四人のある共通点が分かってちょっと納得させる辺りは巧いと思った。
でもって、観ている人が感じている違和感をサラっと登場人物に言わせちゃう部分が2箇所程(その内一つはたぶん映画独自のアレが)あったけど、そこはちょっと笑った。


やっぱり、何よりも観賞後の後味がとても良いのだな。
申し訳ないけど、これはやっぱり原作の力という気がする。


と言う感じなので、伊坂幸太郎の作り出す「お話」のファンなら観ておいて損はないとは思う。割とオススメ。