演劇的

三谷幸喜大空港2013」(http://www.wowow.co.jp/dramaw/daikuko/http://gekijyo.toho-movie.com/daikuko/)

シネ・リーブル池袋にて鑑賞。
で、


三谷幸喜はこの路線だと結構面白い。


と言う感じ。
この路線というか、映画にリアリズムとか押さえた演技とかそういう物を持ち込まない方が結果的に面白くなる感じ。ぶっちゃけて言うと、映画的な芝居じゃなくて演劇的な芝居の方が良い。
去年観た「清須会議」でもそう思ったんだけど、やっぱり三谷幸喜は映画の人じゃない感じがする。
この映画では、100分1カットという映画としては特種な形式で撮影されているのだけど、これ凄く高度な事をやってる様な感じがするんだけど、結局これはモロに演劇のフォーマットと言う事なんだよね。
でもって、出演者の芝居も完全に演劇、それも小劇団のそれになってるので、映画的なモノを求めて観るとちょっと違う感じがする、特にちょっと脇に移動しただけで会話が他の人に聞こえなくなるという演出*1なんはリアリティを求めると完全にアウトなんだけど、これは小劇団の演劇だと思えば、これはこれで結構巧く作り込まれてるシーンに観えてくる。そして面白い芝居として観られるようになってくる。
やっぱり三谷幸喜は演劇の人なんだね。だから、微妙な心理描写やリアリズムを描くのは止めて、これからもこういう演劇的な路線を突っ走った方が良いような気がする。


ともあれ、これは映画ファンよりも演劇ファンの人に受けるんじゃないかと思う。小劇団的な演劇が好きな方には結構オススメ。

*1:これがまた沢山出てくるのだ