偉大なる、濱田岳(違)

偉大なる、しゅららぼん (http://shurara-bon.com/)

ユナイテッドシネマ豊洲にて鑑賞。
で、


濱田岳凄いな。


いや、まあ映画その物もそれなりに面白くはあったけど。(苦笑)
しかし、これは本当に濱田岳の為の映画っぽい。というか、去年の「みなさん、さようなら」もそうだったけど、やっぱり濱田岳の役は濱田岳にしか演じられない感じがする。
この映画では、無駄に偉そうで自信家で困った奴でありながら、ちゃんと自身の弱みを自然に表現している。巧い。こう言ってしまうと失礼なのだけど、もう一人の主役を演じている岡田将生には替わりは居るような気がするけど、濱田岳の替わりは、多分居ない。そのくらい「この人じゃなきゃあり得ない」感がある。

で、まあ濱田岳濱田岳にしか出来ない役をやっているだけでほぼ合格なのだけど(笑)、内容についても少し。
前半は所謂「万城目学ワールド」的な「コミカルでオカルティックな関西」という感じで非常に楽しい。ここでリアリティとか言い出すのは本当に野暮だと思う。しかし、中盤以降にそれなりに話が盛り上がってくると、ちょっと突っ込み所が増えてくる。というか、突っ込み所ばかりだ(笑)。この突っ込み所というのが物語的な嘘の部分であるなら全然問題無く話にのめり込めるのだけど、困った事に場面毎に登場人物が何を知ってて何ができるかがちゃんと整理されていなくて矛盾が出ている様に見えたのが気になった。
この部分についてはちょっと関心しない出来。うむむ。


ただ、この映画に関して言えば、完全に濱田岳の怪演を観る映画という感じがするので「突っ込んだ方が負け」という感じも、凄くする。(笑)


と言う訳なので、話の辻褄とかを気にしながら観る人には勧めないけど、濱田岳の怪演を観たい人にはオススメ。
そうそう、この映画、エンドロールの後にオマケが有るので最後までちゃんと観ましょう。


余談:
しかし、この物語のベースとなる設定を思い付く万城目学という人の頭の中はどうなっているんだろうか?(笑)
彼の頭の中に存在する「関西」では、京都で式神を使ってホルモーを行い、奈良では鹿男が奔走し、大阪では男達が代々豊臣家の末裔を守っていて、そして琵琶湖では「力」を授けられた「湖の民」が居る。
なんか、実際にこんな関西が存在したら、それは相当面白そうだ。住みたい。(笑)