登場人物はとても魅力的…だけど…

探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点 (http://www.tantei-bar.com/)

ユナイテッドシネマ豊洲にて鑑賞。
で、


序盤とラストは良い感じ、なのだけど…。


と言う感じ。
いや、もうそのまんま。
物語の発端はそれなりに見せるし、ラストの締め方も悪くない。と言うかかなり良い感じ。
けど、序盤で犯人と言うか黒幕(らしき者)が判ってしまうと、目に見えて話が中弛みになってしまってる。で、それを補う為なのか尺を稼ぐ為なのか判らんけど、探偵、助手、依頼人の珍道中になったり、ちょっとしたアクションシーンを重ねたりするのだけど、どうにもそこに至る必然性と言うか、登場人物の行動原理や動機があまり良く見えない。ぶっちゃけどうかと思う理由でどうかと思う行動をしている様に見えてしまった。うぬぬ。
ただ、前作同様に探偵や助手、地元のヤクザ、そして今回の依頼人と曰く付きの政治家と、登場人物のキャラクターがそれぞれ立っていて、正直どの人も魅力的に描かれているのはとても良い感じ。
そしてラストに到る展開も割とちゃんと考えられてて面白い。
それだけに、中盤のどうかと思う部分が残念でならない。
いっそ、中盤をすっ飛ばして前半30分と終盤30分を繋げて1時間くらいの映画にすると、すごくスッキリして面白いまま始まって面白いまま終わるんじゃないかとすら思ってしまった。うぬぬ。


とは言え、日本映画に有りがちな終盤にヘナヘナとなる展開ではなく、終盤をキッチリ作り込んでいるので、後味は悪くない。むしろ、中盤の欠点を忘れて「最後まで凄く面白い映画でした」と言う評価をする人が居てもおかしくはないと思う。


私は登場人物がシリアスな場面で動機不明行動をすると「いやいやいやいや」と覚めてしまう種類の観客なので、より気になるという面は有るには有るけど、それにしても中盤の中弛みを何とかして欲しかった。


と言う感じなので、個人的にはあまりオススメしませんが、登場人物のキャラクターと掛け合いを観る分には楽しめるとは思います。