わりと宣伝映画

ネイビーシールズ (http://navyseals.gaga.ne.jp/official/)

シネリーブル池袋にて鑑賞。
で、


なんかヘンな映画。


本物の兵隊と本物の軍隊による、ドキュメンタリー風、と言うかフェイク・ドキュメンタリー調の戦争映画。
一応、かつては軍モノに傾倒していた私から見て、銃火器の扱いは本物の兵隊らしく非常に上手いのだけど…なんか違和感…。って、つまり、コレってば米軍側からの視点がメインなのだけどその部分と、敵側というかテロリスト側の描写の落差が結構凄い。米軍側の描写は「良き兵隊、良きアメリカ人」という感じの宣伝臭が漂って、それはそれでそーゆー映画だと思えばまあ良いのだけど、テロリスト側の方の芝居がなんか凄く下手くそで薄っぺらな三文芝居に見えるんだな。なので、その宣伝臭と三文芝居の組み合わせとなると、ちょっとどう観て良いのか判らん感じになってくる。
で、この映画の肝って言っていいのか判らんけど、銃火器の描写はそれなりにリアルではあるんだけど、そこはそれ宣伝臭が漂う映画なんで、プライベート・ライアンブラックホーク・ダウンの様なエグイ人体破壊描写はほぼ無し。PG-12とは言え、その手の描写は協力してる米軍が認めないんだろうね。
それと、一ヶ所凄く気になったのが、テロリスト側の兵器としてRPG-7が出てくるんだけど、それをこともあろうに室内で発射するシーンが出てきて困ってしまった。RPG-7ってのは砲身の後方から盛大にバックブラストを吹き出して発射の反動を相殺する兵器なんで、室内から撃ったらバックブラストで部屋が吹っ飛ぶか炎上する筈だと思うんだよね。その辺りはシールズを演じてた兵隊は注意しなかったのかな?
あと、まあこれは映画の所為ではなくてシールズと言うか米軍の特性なのだけど、なんかまあ、こいつらはあっという間に世界中の至る所に行って他人の国で盛大に戦争するよなぁ…という感じ。まあ、敵対国からするとたまらんモノがあるわな。


と言う訳で、そこそこの軍事マニア的視点があればそこそこ観られるという感じの映画。プライベート・ライアン以降のリアルな戦争映画を期待して観ると失敗する。と言う程度にオススメ。(笑)