オッサン達の冒険、はとても勿体ない出来

HESOMORI - ヘソモリ - (http://hesomori.net/)

シネ・リーブル池袋にて鑑賞。
で、


なんか、とても勿体ない。


どんな映画なのかあまり詳しく知らずに見たのだけど、導入からちょっと面白い。
ヘソという物が何なのか? 主人公達がどうしてそれを知ったのか? それが他人に知られる事になったのは何故なのか? とか次々に謎を振り撒いて風呂敷を広げていくあたりはとても良くできていて、ちょっと身を乗り出すくらいの面白さ*1だった…。
しかし、終盤にかかって広げた風呂敷を畳む段になると、それがヘナヘナと駄目になっていくのが目に見えて判る。残念。
曰く、何故アナタが都合よくそこに居合わせるの? 何故アナタがソレを持ってたの? いろいろとタイミング良過ぎじゃない? いや登場人物がソレを言っちゃダメでしょ? いやそこで大声出さなくても観てる人は伏線だったって判るから! いやいやあの人達は何処に行ったのよ? いやいやいやあの人最後どうなったか描かなくていいの? いやラストにそれをやれば良いってもんじゃないでしょ!!
と言う具合に*2、風呂敷の畳み方と言うか、伏線の回収の仕方と言うか、話の締めくくり方が、とても雑なんだな。
導入部から中盤までがとても良く出来ていただけに、これはかなり大きな欠点だと思う。
もうちょっと終盤の展開を論理的に組み立てていけば、ちゃんと腑に落ちるラストにできる筈だと思うんだよね。上映時間だって1時間40分くらいなんだから、それによって20分くらい長くなったって全然構わないと思うんだが、どうも話の整合性を無視して駆け足で終わらせた感が漂ってて困った。


そんな訳で、オススメするかと問われると微妙。
けど、こういう「惜しい」映画は「俺だったらこうするのに…」とか考えながら観るのも、また一興。かも。(笑)

*1:私はいつも一番後ろの席に座っているので乗り出しても後ろの人に迷惑をかけることは無いんである。

*2:どんな具合だ?