その日の為のToDo

エンディングノート (http://www.ending-note.com/)

上映最終日に滑り込みで銀座テアトルシネマにて鑑賞。
んで、


いやー、面白いなぁ。


一人の人が死んでいく様なので、見る前は笑ってはいけない感があったのだけど、これは笑うわ。人生の終焉に際しても、人はこうして行動し、傍から見るとちょっと吹き出してしまうような事を言い、吹き出してしまうような事をしていくのだなぁ。
なので、所謂難病モノのお涙頂戴的な映画には成っていない。この辺は凄く好感が持てる。この映画でもほんの僅かの場面を除いて、人はそうそう泣いていない。人が死ぬってそういう事なんだな。
それにしても、この主人公の砂田さんのキャラクターが非常に良い。何でも段取りを付けないと気が済まない性格の人って、きっと皆こうやって死にたいんだろう。と思わせてくれる面白いキャラクター。何事においてもルーズはワタクシとは大違い。
でも、彼のように格好良く死んでいくのはとても難しい筈。自分の死と言う奴はそうそう思い通りにはならんと思うよ。


で、面白くて、良い映画で、人によっては大感動するであろう事は非常に良く判るのだけど、一個のドキュメンタリーとして考えると、ちょっとだけ違和感が有る。
やっぱり撮影しているのが主人公である砂田さんの娘さんだからなのかもしれない。ドキュメンタリーとして考えるには、対象を突き放した客観の目線があまり感じられない。最初から最後まで、視点は「娘」な感じで傍観者になり切れていない。そんな感じ。
それと、娘でありカメラマンである監督が、死んでいく主人公に成り代わって主人公視点でナレーションを付けると言うのは、ちょっと反則気味。それをやっちゃいかんよなぁ。


ともあれ、ドキュメンタリーと言うよりエンターテイメントとして非常に優れた傑作である事は間違い無いので、絶賛オススメ中。