小劇場的?

石の降る丘 (http://www.mmv-movie.com/)

昨日、シネリーブル池袋にて鑑賞。

これはひどい(笑)
いやー、久々に観たひどい映画(笑)。今回ばかりは褒め言葉では無く、ひどい(笑)。
いやまあ、予告編だけ観るともうちょっとマシに見えるんだけど、本編はかなりひどい。
ギャグはすべる、ストーリーは破綻してる、観てる方が恥ずかしくなる。馬鹿映画好きの私でも、ちょとこれはどうかと思うレベル。

どんな映画でもリアリティの基準をどこに持っていくかという問題はあるのだけど、この作品、リアリティのレベルが下北沢あたりの小劇場レベル。つまり、何も無い真っ平らで幅20メートルも無いような舞台上で「ここは大海原だ」とか「あそこが月面基地だ」とか言っちゃうようなレベルでのリアリティ基準。舞台ならそれでアリなんだろうけど、映画という表現ではなんとかソレを見せるか、あるいは見せない為の演出をしなければいけない筈。ところがこの作品では、客との間に共通の、それもかなり無理のある「見立て」を強要するような感じになってる。
つまりあれだ、身内の出ている舞台を見に来てくれてる人しか客席にいない劇団みたいなんだ(苦笑)。
身内ではない私としては、観てられないくらい恥ずかしかった(苦笑)。
確かに凄まじい低予算で作られた事は観てれば判るんだけど、それならそれで前述のように「見せない」演出ってのも有ると思うんだよ。
まあ残念な映画であった。
ちなみに、唯一ちょっと注目した部分は山梨ハナという年配の女優さんの「顔力」が凄かった事か*1。まあ映画自体がアレなので、焼け石に水ではあったけど。まあ良かった。

そんな訳なので、絶対に薦めない。観ちゃ駄目。


余談:
「見せない」系の演出として、過去の作品で個人的に良かった思ったのは「大怪獣東京に現わる」という映画。怪獣を見せずに怪獣映画を成立させている傑作。観てない人は是非。

*1:「アキラ」が実写化されたら、ミヤコ様はこの人が演れば良いと思った。