ツール

ツール・ド・フランス2009第5ステージ

序盤から逃げ続けた6人。こういうド平坦コースだとまずゴールまで逃げ切るのは不可能。…の筈なのだが、各チームの思惑の違いやら風の影響やら前日のチームTTの疲れやらで集団内の協調体制に乱れが出てくる。特に集団をコントロールしていたマイヨジョーヌカンチェラーラ擁するサクソバンクが揺さぶりをかけて集団を分断する動きをしていた。もしかするとカンチェラーラの首位を脅かすアスタナ勢をふるい落としたかったのかもしれないけど、有力選手で固めたアスタナは動じない。むしろ集団を分断させたことによって逃げグループとの差が縮まらない事態に。こうなると逃げグループに欲が出てくる。ラスト6km辺りから各選手がアタックと牽制を繰り返していると、残り5km辺りでBBoxブイグテレコムのトマ・ヴォクレのアタックが決まる。逃げグループの他の選手はお見合い状態で追わない。そのまま逃げるヴォクレ。
最後の数百メートルで何度も後ろを確認して勝利を確信したヴォクレは逃げきれたのが信じられないという感じで首を振る。最後の最後で追い上げたメイン集団はトップのヴォクレから7秒に迫っていたが時既に遅し。ヴォクレはそのままガッツポーズを決めてゴール。他の逃げメンバーは集団の中に沈んだ。


いやはや、まさかこんな大逃げで勝利が決まるとは思わなかった。
今日勝利したヴォクレはツール初勝利。過去にマイヨジョーヌを10日も守った経歴があるので、今までステージ優勝が無かったのは意外な感じ。


で、今日は新城も別府もチームのメンバーが逃げに入っていたので集団を引いたりゴールスプリントに絡むこともほぼ無し。新城はチームメイトのヴォクレの優勝で嬉しかろう。