何もしない夏休み

ジャージの二人 (http://www.ja-zi2.jp/)

銀座テアトルシネマにて鑑賞。
ストーリーその他は公式サイトで…と言ってもストーリーらしいストーリーは殆ど無い(苦笑)。
いや、本当に何もしない夏休みの映画だ。
たしかに、父と息子の背景には何かと面倒な問題が有ったりする訳だが、それらは「何もしない夏休み」には何一つ解決もしなければ進展もしない。
ただ、都会よりもかなり涼しい高原で夏は過ぎて行く。
と書くとスローライフ「めがね」みたいな映画を想像するかもしれんけど、この映画は一種悟りきった人達ばかりの「めがね」とは違って俗世間の人間臭さが漂うのが良い。携帯電話の電波が届かない事を気にしたり、妙な偶然で同じような事が続いたり、都会の暑さをテレビのニュースで聞いて小さな優越感に浸ったり、ジャージに書かれた学校の名前の読み方で悩んでみたり、思わぬところで父と息子(と娘)の共通点を見つけてみたり…と、とにかく人間臭い。


それと、特筆すべきなのは親子が滞在する山荘の近くの畑から観る高原と浅間山の景色の素晴らしさ。海と山だったら山を選ぶような人(主に私)にはたまらない景色。あの親子がやってくる理由も判ろうというもの。


この夏、海よりも山で「何もしない避暑」だという人には良い映画だと思う。*1

*1:そんな人いるんだろうか?(笑)