抑止効果の有無

「執行増は異常」「抑止力ない」=法相あてに抗議書−死刑廃止議連 (http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008061700757)

死刑に関しては確かに冤罪が有った場合に「とりかえしがつかない」という危険性は理解している。それに関しては死刑ではない刑罰を求めるというのも判る。
しかし、素朴な疑問なのだが死刑廃止論者の人達は
「殺したい程憎い奴がいるけど、死刑にはなりたくないから殺さない」
と言う人が目の前にいたときに
「死刑は廃止するべきです」
と言えるのだろうか?


そんな事を言い出す人は居ない?
いやいや、そうでもない。「殺したい程憎い…」の下りは、かなり昔の私の心象そのものだ。*1
その時にはやってしまえば親兄弟に迷惑をかけるという事もよぎったが、何よりも相手を殺すことによって(死刑で)自分も殺されてしまう事を恐れたのは確かだ。
結局最後には
「あんな奴のために何故自分が死んだり刑務所に入ったりしなければならないのか?」
という考えに至って莫迦々々しくなり、実行しなかった。


つまり、私個人に関しては明らかに抑止効果はあったと言える。
これは特異なケースと呼ぶなら、死刑廃止論者が抑止効果が無い事の根拠にする「自ら死刑になる為に殺人を犯す」のもまた特異なケースではないのか?


少なくとも私は私を犯罪者にしないでいてくれた法律には感謝している。

*1:いや、そもそも人を殺したい程憎んだ事の無いオメデタイ人達に死刑云々を語って欲しくないのだが。