糖度計の原理

テレビ番組とかで、果物の甘さを表現するのによく糖度計が使われる。
糖度計ってのは、あの先端に果汁を1,2滴つけて、太陽に向けて反対側から覗くやつの事。
常々、あれはいったいどういう原理に基づいて糖度を測っているのか不思議だった。
だって、計測器に対象物を付けるところまでは普通だけど望遠鏡みたいに反対側から覗くんだよ、しかも太陽に向けて。不思議じゃない? 不思議じゃないですか? そうですか。*1
そんなわけで、こんな時には検索だぁとばかりに検索してみたら、↓こんなページが見つかりました。

糖度 - 天敵Wiki
http://wiki.tenteki.org/index.php?%C5%FC%C5%D9

こーゆー物好きニッチな情報を纏めていただけるのは非常に有り難いですな。

 本来はショ糖液100g中に含まれるショ糖のg数を言う。
 しかし、現在、農産物の世界で最もよく見る使われ方は「屈折式糖度計(後述)の指示値」ぐらいの意味である。

なるほど、私の言っていた糖度計は「屈折式糖度計」と言うんですな。

屈折式糖度計の原理 †

 御存知の方も多いと思うが、純粋な水は屈折率が低く、電気もほとんど通さない。これに何らかの成分が溶ける事により屈折率が高くなったり、電気を通し易くなる。そして、それらはその成分の溶けている量に概ね比例して高まる。 そこであらかじめ濃度のわかっているショ糖液で、目盛りを付けたのが屈折式糖度計である。光をある程度通す液体状のものしか測定できないが、比較的正確である。 なお、当たり前の話であるが、温度等によっても影響を受けるので正確な値を出すにはメーカーの補正表を使った補正が必要である。

おおお、糖の濃度で屈折率が変わるのを利用しているのか。なるほど屈折式ですな。
たしかに温度に影響を受けそうです。でも農家のおっちゃん達は全然気にしてないみたいですが。

 まず、一般に言われる糖度は「屈折式糖度計の指示値」である。 具体的に言うと、純粋な塩水でもちゃんとそれっぽい値が示されるが、その塩水を舐めても当然の如く甘くはない。 ここから先がミソで、、、お汁粉に塩を少量入れると甘くなると言うのはよく言われる事である。この場合、本来の糖度(a)は上昇していないが糖度(b)は上昇している。 つまり、糖度(a)としては不正確であるために、糖度(b)は人間の味覚と適合する事が多い訳だ。もちろん、適合しない事も多い。

なるほど、屈折式糖度計では単に屈折率だけを測っているので、正確な数値を測れるのは純粋なショ糖溶液だけってことですな。確かに塩水もゼラチンも屈折率が変わりそうです。
だとすると、農家のおっちゃん達が測ってるのはあくまでも一つの目安程度の意味しか無いって事になりますね。
例えばリンゴの糖度を測って、こっちのリンゴはあっちのリンゴより甘い。という事は言えますが果汁ってのは純粋な糖液と比べると不純物が多くて果物によって不純物の質も違うから、リンゴとミカンはどちらが甘いかを比べるってのは、それほど厳密に出来ないって事になりますね。ある程度の目安にはなるでしょうが。
思いつきで検索したんですが、思いのほか勉強になってしまいました。
こんな真面目にやるつもりじゃなかったのに(苦笑)。

*1:たぶん、原理を知ってる人は全然不思議じゃないんだろうが。