映像は南向き

北朝鮮で撮影されたと思われる反金正日ポスターの映像を公開

北朝鮮での反政府活動の証拠だとか思うと大違いな気がする。いや北朝鮮に反政府活動が無いとは思ってない。思ってないんだが、この映像が本当に北の反政府活動の記録にはとても見えない。


まず、反金正日のメッセージを上書きしたポスターが真新しいセロファンテープで貼られた映像が映ってるんだが、この映像の後にカメラを1分ほど床に置かれて、その後にカメラが動くと件のポスターは消えていた。(ように見えた)
と言うことは、ポスターは「壁に貼ったポスター」を写すためだけに貼られて、撮影が終わったあとにすぐ剥がしてしまったという事だ。どうも「普段から反政府なポスターを貼ってある」という演出をしようとしたら、剥がした痕が映ってしまった。という感じがする。


むしろこれは、この映像を撮るために、ポスターをワザワザ北朝鮮に持ち込み*1大急ぎで撮影し、直後に脱出して韓国に件の映像を届ける。なんて事をしたように思える。*2


たぶん、この映像を北朝鮮で見る人は居ないだろう。件のポスターも北に置いておくと危険なのでもって帰ってきたんじゃないだろうか?
じゃあ、何故こんな映像を撮ったのか?
これは韓国で放送するのが目的なんだろうと思う。
今の韓国政権では太陽政策を堅持して金正日政権を容認する構えを見せている。また、北朝鮮向けの投資をする企業まで現れているところを見ると、北の現政権が続くことを望んでいると思われても仕方ない状態である。


脱北者や反北朝鮮の人々からすれば今の金正日政権が続く事は耐えられないと思うのだが、韓国国内は北との対立よりも融和を望んでいるので、彼らの希望が叶えられるとは思えない。
だとしたら、北の現政権を容認する勢力に、
北朝鮮は安定していません。反政府活動で崩壊の危険が有ります。投資するのは危険です。」
というメッセージを送る必要が有る。そのためには、北の国内で反政府活動が行われているという証拠を作る必要があったのだと思う。


うむ、我ながら出鱈目な推測だ。(笑)

*1:たぶん中朝国境の中国側で作ったであろうと思う。現地でポスターを調達すると怪しまれるから。

*2:撮影したのは脱北者だと思うが。